| 研究課題/領域番号 |
20401036
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| 研究機関 | 天理大学 |
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研究代表者 |
桑原 久男 天理大学, 文学部, 教授 (00234633)
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| 研究分担者 |
山内 紀嗣 天理大学, 附属天理参考館, 学芸員 (80441426)
日野 宏 天理大学, 附属天理参考館, 学芸員 (20421290)
巽 善信 天理大学, 附属天理参考館, 学芸員 (60441432)
飯降 美子 天理大学, 附属天理参考館, 学芸員 (30441439)
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| キーワード | 地中海 / イスラエル / 都市 / 青銅器時代 / 鉄器時代 / ローマ時代 / テル・レヘシュ / 発掘調査 |
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| 研究概要 |
今年度、重点的におこなったのは、下ガリラヤに所在するテル・レヘシュ遺跡の発掘調査である。8月の4週間、現地に滞在し、アクロポリス・斜面・下段テラス面など複数の地区に調査区を設定し、発掘調査を実施した。
アクロポリスでは、鉄器時代の建築遺構と城壁のほか、城門とみられる遺構の調査にあたり、合わせて、地表に露出しているローマ時代の大形建築遺構の測量調査をおこなった。斜面地区で調査した鉄器時代初頭(後期青銅器時代?)のオイル・プレスと見られる円形遺構2基は、地中海地域の主要農業品目であるオリーブ油の生産が、当該時期、この地域の拠点都市であるレヘシュにおいても主要な産業となっていたことを物語り、また、下段テラス面で出土した初期鉄器時代の祭祀用各種遺物は、丘陵地域の奥まった場所にあるという遺跡の立地状況と相まって、この遺跡の宗教的側面を窺わせている。また、下段テラス面では、鉄器時代以下の層位を深く掘り下げ、中期青銅器時代、前期青銅器時代の層位と遺構を一部確認することができた。
以上、テル・レヘシュ遺跡の発掘調査を通して、当該研究の課題である地中海東岸地域における青銅器時代から鉄器時代の都市構造と文化交流の研究をおこなううえで、重要な材料が得られたということができる。今年度の調査成果の概要は、昨年度分と合わせて、Israel Exploration Journalに投稿中である。東地中海地域を広く視野に入れて、テル・レヘシュ遺跡出土の遺構・遺物の位置づけをおこなってゆくことが現段階の課題である。
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