研究課題
2009年度は、本研究課題のテーマに合わせ、下記の研究活動を実施した。1. 東京都市大、National Collegeと協力して"持続可能なコミュニティ指標"の開発に着手し、ネパールの地域コミュニティを想定した網羅的な指標リストを作成した。さらに、重要指標を明らかにするためのネパール現地調査を実施し、コミュニティ住民の意識に関する調査データを持ち帰った。現地調査では、2つのコミュニティに対して調査を実施し、WWF、現地バイオガス会社、コミュニティフォレスト利用団体、女性農業協同組合の4組織に対して聞き取り調査を実施した。2. 環塊教育が重要であるとの認識から、日本における1週間のネパール・日本の合同研修プログラム、並びにネパール現地における12日間の研修プログラムを設計・実施した。また、教育プログラムを支援するため、ネパールの持続可能システムを題材としたマルチメディア教育コンテンツを製作し、その評価を行った。加えて、持続可能な開発に焦点を当てたプログラムをネパールの小学校にて実施し、評価を行った。3. 日本とネパールとの協同イニシアチブの可能性を検討するために、環境工学と環境技術を専門とするNGOの4名を交えた議論を開始した。イニシアチブとしては、女性のための農業イニシアチブと農業訓練、技術水準がさほど高くない水力・電力エネルギー源の技術移転などが、コミュニティの経済的な持続性を作り出すための方策として提案された。4. ネパールにおけるリサイクルの実践を探求するため、ネパールにおける再生紙事業を営む環境NGOと手漉き和紙工場(山梨県・市川三郷町)のネットワーキングイニシアチブを提案し、検討を開始した。2010年度は、現地調査で得られたデータの解析に着手し、ネパール型の持続可能なコミュニティ指標の開発を目指す。さらに、2009年に開始したネットワーキングの継続的検討を行う予定である。
すべて 2009
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)
Journal of Selected Conference Proceedings, Sultan Idres Education University Vol.8:1
ページ: 74-85
Study Abroad Journal Ryugaku 4
ページ: 2-7
東京都市大学 環境情報学部 情報メディアセンタージャーナル 10
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