研究概要 |
本年度はフィンランドと日本における不登校問題に関する先行研究の文献収集に重点的に取り組んだ。4月には研究代表者・高橋が『社会福祉研究』誌の依頼により「フィンランドのソーシャルワーカー」を寄稿した。また、高橋は、フィンランドの就学前教育に関する論考を共著書『世界の幼児教育・保育改革と学力』(明石書店)で発表した。5月から7月にかけては、代表者・高橋と連携研究者(川中淳子、MERVIO, Mika、片岡佳美)が各自の研究分野の視座から先行文献を調査した。7月6日の「フィンランドの子育てと教育」シンポジウム(於:東京)で高橋と研究協力者・渡辺久子博士、藤井ニエメラみどりおよびPertti NIEMELAと公開講演・討論を通じて研究成果を発表した。7月20日から8月22日にかけ高橋とMERVIOはフィンランドでの調査研究を実施し、8月第1週には川中がこれに合流・参加しフィンランドでの現況について理解を深めた。9月から11月にかけて高橋がフィンランドの中学3年生向けの社会科教科書『Yhteiskunnan tuulet』(日本語仮題:市民社会の風)を研究協力者・藤井ニエメラみどりとPertti NIEMELAとともに翻訳した原稿の監訳作業を行った。同書は21年度中に明石書店から出版される。12月19日から1月5日にかけてMERVIOがフィンランドでの現地調査を行い教育関係者らへのインタビューを行った。2月から3月にかけて高橋が今年度の総括を行い、来年度の活動計画を連携協力者と協議した。
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