ポスト冷戦期、グローバリゼーションが進行する中、中国の積極的なアジア地域政策をうけ、地域区分が流動化し、冷戦期に、アメリカの主導の下に展開されてきた東アジア・東南アジア研究の再検討と、それをふまえたポスト冷戦期における新たなアジア研究の展望が求められている。本研究は、その基礎作業として、冷戦期アメリカにおけるアジア研究の動向とアジア地域政策との関係を、フォード財団などによるアジア研究学術助成と、それをとりまく国際関係の文脈を再検討しつつ明らかにし、かつそれがもたらした帰結をアジアの側から、また中国の台頭という今日的視点から再吟味することを目的とする。
|