本研究は、近年成長の著しい二大新興国インドと中国における知識集約型産業クラスターの発展パターンと競争力構築戦略に関する国際共同研究である。これら2国は、いずれも、急速に知識経済(knowledge-based economy)化を進めており、イノベーション推進と技術力構築、さらに自国産業の高度化と国際競争力の強化を図るとともに、知識集約型産業クラスターの育成に努めてきた。本研究では、これまでの研究を発展させ、これら2国における代表的なIT、自動車、繊維、ナノテク等の産業クラスター(バンガロール、グルガオン、チェンナイ、天津、上海、杭州、蘇州)に焦点を当て、(1)クラスター形成・発展の要因、(2)クラスタ-の内部構造とパフォーマンス、(3)地域労働市場の構造と技術者の質、及び技能形成パターン、(4)競争力構築戦略、(5)国際分業における位置づけ、(6)クラスター発展における政府の役割、の6点に焦点を当て、比較分析を行った。
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