研究概要 |
本研究では,アジア経済が「イノベーション拠点」ともなりつつある現状を踏まえ,知識基盤型産業発展を可能にしているグローバルおよびローカルなメカニズムを明らかにすることを,第1の目的とする.また,こうした変化はとりわけ後発のBRICs諸国において顕著であるから,先発のNIEs諸国の段階での発展パタンと,BRICs諸国のパタンとを識別・比較分析することも,本研究の第2の目的である.上記の傾向は,とくにIT関連産業において顕著であるから,IT関連産業を主要対象とし,自動車関連産業を比較対象として,詳細な知見を得るために,インド,中国,バングラデシュ,タイ,フィリピンで現地調査を行う.したがって,IT関連部門が生み出す発展メカニズムの固有性・特殊性を,既存産業の場合との対比において明らかにし,また同じBRICsに属するインドおよび中国の発展メカニズムの相違を,IT関連産業という限定的な視角からではあるが一定程度明らかにすることが,本研究の第3の目的である
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