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2008 年度 実績報告書

東北アジアにおける金融インフラストラクチャーの歴史的構造

研究課題

研究課題/領域番号 20402030
研究機関首都大学東京

研究代表者

矢後 和彦  首都大学東京, 大学院・社会科学研究科, 教授 (30242134)

キーワード東北アジア / 金融インフラストラクチャー / 露清銀行 / 露亜銀行 / ロシア極東 / 国際銀行業 / 中国市場 / 銀貨流通
研究概要

本研究は、19世紀末から20世紀中葉にいたる時期の東北アジアを対象として、当該地域における金融インフラストラクチャーの歴史的構造を経済史の視点からあきらかにする。この研究課題のなかで、今年度は、第一に、本研究の中核的な対象となる露清銀行(1896年創業、1910年改組)・露亜銀行(1910年創業、1926年破綻)の経営史をとりあげ、一次資料に即して企業内部の動向を検証し、また東北アジアの経済・政治情勢との関連を中心に検討をすすめた。第二に、ロシア極東・中国東北部の決済慣行を検証した。具体的には、ウラジオストクの文書館に所蔵されている貿易決済関連資料(通関統計、貨幣流通統計等)を収集・分析した。
以上の課題遂行のため、6月から7月にかけてモスクワおよびウラジオストクに出張し、ロシア国立図書館・ロシア政府財務省アルヒーブ・ウラジオストク地方文書館等にて関連資料の収集をおこなった。
これらの資料収集をふまえて、露亜銀行について論考を発表した。また、露清銀行についての論考が印刷途上にあり、露亜銀行と競合した極東銀行についても英文の論考を準備中である。これらの検討をつうじて、東北アジアにおける金融インフラストラクチャーが、すぐれて広域の連関を持って成立していたこと、とりわけウラジオストクと中国の港湾都市(香港・上海)との関係性が決定的な重要性をもっていたことが論証された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 書評「篠永宣孝著 フランス帝国主義と中国」2009

    • 著者名/発表者名
      矢後和彦
    • 雑誌名

      社会経済史学 74巻3号

      ページ: 93-95

  • [雑誌論文] Book review : Catherine Vuillermot (ed. ), La monnaie, personnage historique2008

    • 著者名/発表者名
      Kazuhiko YAGO
    • 雑誌名

      Financial History Review Vol. 12-2

      ページ: 269-271

    • 査読あり
  • [学会発表] コメント : IMFの理論・政策史の視点から2008

    • 著者名/発表者名
      矢後和彦
    • 学会等名
      政治経済学・経済史学会
    • 発表場所
      大東文化大学
    • 年月日
      2008-10-25
  • [図書] 近代東北アジアの誕生 (矢後分担論文 : 「露亜銀行 (1910-26年) 覚書」)2008

    • 著者名/発表者名
      左近幸村 (矢後和彦 : 分担執筆)
    • 総ページ数
      400
    • 出版者
      北海道大学出版会

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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