研究課題
本研究は、日本とタイ王国において電子商取引の利用者を対象とした社会調査を実施し、電子商取引の利便性とリスクの相関を二国間比較が可能な形で明らかにしようとする。平成22年度までに、タイ王国における電子商取引の利用者モデルを明らかにするため、チュラロンコーン大学の学部生を対象に教室アンケートを実施し、累計で450サンプルを収集した。日本の大学でも日本語版調査票による調査を実施し、同様にデータを収集した。本年度は二カ国データの集計および概要比較までを完了した。今後はさらに分析を進めて、二国間の比較および二国間比較の可能なモデル化の提案に向けて研究を行う方針である。平成22年度にはさらに、高機能携帯電話などを利用したモバイルコマースの進展が顕著である状況にかんがみて、タイの大学生を対象としたモバイルコマースの利用意識に関する調査、およびモバイル電子マネーの利用意識に関する調査を実施した。これらの調査結果について、チュラロンコーン大学の研究者と共同で論文を執筆し、日本で開催された国際会議eCase2011、および韓国で開催された国際会議ICACT201において成果を報告した。来年度は日本においても同様の調査を実施し、比較対象とすることを検討している。今後は、これまでに実施が完了したアンケート調査および実験の結果をさらに分析して、二国間のデータを比較分析するとともに、日本およびタイにおける電子商取引の発展モデルを比較可能な形で明らかにする方針である。
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International Journal of Business Information Systems (IJBIS)
巻: Volume7 issue3 ページ: 341-364