研究課題
本研究は平成23年度で終了予定であったが、代表研究者の斉藤が平成23年度日本学術振興会二国間交流事業の派遣により、ストックホルム大学社会福祉学部にて在外研究(平成23年9月~平成24年6月)を行う機会を得たため、最終年度を1年延期した。ストックホルム大学社会福祉学部ではマルタ・セベヘリ教授(高齢者介護研究)の指導と協力を受け、また数多くの現地研究者との研究交流が可能となった結果、当初に計画していた以上の成果を上げることができた。第一にストックホルム市における高齢者介護について、特に民営化、市場化に焦点をあてたヒアリング調査を行い、最新事情を把握することができた。その成果は博士論文「高齢者介護の供給と変遷―スウェーデンの経験を事例として―」の一部としてまとめ、同論文は2013年1月に学術博士(人間科学)が認められた。また同論文は2014年度中に大阪大学出版会から刊行することとなった。第二にマルタ・セベヘリ教授ら北欧の高齢者介護研究者との共同研究として検討してきたNORDCARE調査(「高齢者介護に関する国際比較調査」)の日本での実施が実現した。質問紙調査の内容を時間をかけて議論し、調査計画を立てることができたが、その成果を北ヨーロッパ学会(2012年11月/明治学院大学)で報告した。日本で実施した調査の分析は単純集計と終えたばかりで、その分析は今後の課題として残されているが、介護サービスの内容について、日本で初めての国際比較研究になるため、今後の分析にはさらに力を入れていきたい。第三にエーシタシュンダ―ル大学ヴィクトール・ペストフ教授(市民社会研究)の指導と協力を受け、サードセクターのサービス供給についての研究に着手することができた。この研究は日本調査におけるサービス供給者としての協同組合の研究を含め、特にノルウェーに焦点を当てて今後さらに研究を進めていく計画である。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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NHKテキスト社会福祉セミナー
巻: 第26号通巻第86号 ページ: 50-65
北ヨーロッパ研究
巻: 第8巻 ページ: 23-38
海外社会保障研究
巻: 第180号2012年秋号 ページ: 59-75