ベトナムにおいて多剤併用療法が導入される以前にハンセン病に罹患した患者の場合、重度の身体障害や後遺症がしばしばみられ、社会復帰が実現せずハンセン病村などに長期滞在しているケースが多い。しかし、こうした患者への生活向上を図る支援は乏しく、多くの患者はハンセン病専門治療施設やハンセン病村といった施設などでの長期滞在を余儀なくされている。本研究はこうした事情に鑑み、ハンセン病治療を受けた患者(元患者を含む)とその家族の生活状況および身体障害発生の程度を調査によって把握し、その結果から必要な生活支援のあり方について検討することを目的とする。
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