最終年度はこれまでの2年間に及ぶ調査研究の分析・考察のまとめとして位置づけ、高齢者福祉施設、関連機関を利用する高齢者および該当職員を対象に、「要介護高齢者の効果的な理解」「介護福祉教育」の実証的な検証を行なうために、高齢者福祉施設およびベトナム障害児・スポーツ教育協会ホーチミン市支部の協力を得ながら高齢者福祉セミナーを実施した。その際、調査票を活用して研修内容および専門職意識についてアンケート調査を実施し整理を行った。今後の高齢者福祉施策の重要課題である「介護問題」に係わる「要介護高齢者の効果的な理解」と「介護福祉教育」方法を研究成果の一環としてベトナム国内の高齢者福祉関係者に明示し、専門職の人材育成に繋げることを提案する機会として位置づけた。具体的には以下の通りである。 1. 高齢者福祉施設およびベトナム障害児・スポーツ教育協会ホーチミン市支部の協力を得ながら「高齢者福祉セミナー」を実施した。その対象は(1)ホーチミン市内の高齢者福祉施設の職員(2)ホーチミン市内居住者およびハム・タン県内居住者。2. 1の研修内容・方法について、研修評価を行った。3. 2の結果から今後のベトナムにおける「介護福祉教育」の具体的な内容について検討した。4. 2、3の結果から、ベトナムの高齢期に必要な生活支援の介護福祉教育内容について分析した。これまでの3年間の研究結果を整理し、ベトナムにおける介護福祉教育について東北福祉大学研究紀要に研究論文にまとめた。5. 3年間の研究成果を『研究成果報告書』としてまとめた。
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