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2008 年度 実績報告書

日米国際結婚家族の家庭秩序と子どもの文化的アイデンティティの構築についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 20402052
研究機関武蔵工業大学

研究代表者

矢吹 理恵  武蔵工業大学, 環境情報学部, 准教授 (30453947)

キーワード国際結婚 / 家庭秩序 / アイデンティティ / 国際児 / アメリカ合衆国
研究概要

<1 本研究の目的>:日本人とアメリカ人による国際結婚家庭(以下、「日米国際結婚家庭」)において、異文化出身同士の夫婦の文化がどのようにぶつかり合い、新しい家庭秩序が創出されるのか、そしてそのプロセスにおいて個人と族はどのような心理的発達・変容を遂げるのかを明らかにすることである。
<2 2008年度の調査の目的>:先行研究である日本在住の日米国際結婚家庭の家庭秩序の創出のありかたとプロセスの比較対照として、アメリカ在住の日米国際結婚夫婦のデータを収集することであった。
<3 2008年度の調査のプロセス>:アメリカ国内で市人口に占める国際結婚率が最も高いといわれるオレゴン州ポートランド市近郊にて、在アメリカ1年以上の夫アメリカ人・妻日本人の有子夫婦約30組に対しての日本人妻へのインタビュー調査とおよび庭での親子の相互作用に関する参与観察を実施した。また2009年度以降の調査の対象者を集めるために、日本商工会や日本人学校にて調査の説明会、参与観察を行った学校にて調査結果の途中報告を兼ねた保護者との懇談会を行った。
<4 2008年度の調査の意義と重要性>:(1)本研究の最大の意義は、「データ分析結果と調査者による解釈を対象者に送付し、調査者と対象者が共同でデータの解釈を行うこと」である。これにより、対象者の視点を含んだ分析が可能になった。(2)毎回のインタビューにより、調査対象者は自分の家庭秩序を相対化した。家庭秩序は、対象者の自己のあり方に深く関わるものであるが、日常生活では通常意識されない。インタビューでそれを意識化し言語化することで、対象者は自己のあり方を調査者とともに見つめ直し、実際に自分の生き方や子育ての針路変更をした対象者もいた。このように、外国において外国人夫と家庭生活を営む日本人妻にとって、日本語で自己と家庭秩序を語ることはカウンセリング効果があった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] How is culture determined in an international marriage family? -The effect of their Positioning in the local community.2009

    • 著者名/発表者名
      Rie Yabuki
    • 雑誌名

      武蔵工業大学 環境情報学部 紀要 10

      ページ: 77-83

  • [学会発表] 日米国際結婚家庭における定住地決定について -どこに根を下ろすか-2009

    • 著者名/発表者名
      矢吹理恵
    • 学会等名
      日本発達心理学会第20回大会
    • 発表場所
      日本女子大学
    • 年月日
      2009-03-25
  • [図書] 発達家族心理学を拓く2008

    • 著者名/発表者名
      柏木恵子(監修)
    • 総ページ数
      200
    • 出版者
      ナカニシヤ出版

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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