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2008 年度 実績報告書

帝国「日本」による被支配民族教育の比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 20402055
研究機関九州大学

研究代表者

稲葉 継雄  九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (00134180)

キーワードパラオ / 南洋庁 / 植民地 / 宗主国 / 教育政策 / 統治政策 / 委任統治領
研究概要

今年度は、戦前に南洋庁本庁が置かれていたパラオにおける調査の実施が最大の目的であった。帝国日本における教育政策の広がりを考察する上で、朝鮮や台湾のような植民地のみならず、「公的」に植民地ではなく、国連からの委任統治領であった南洋群島で行われた教育政策を正確に把握することは不可欠である。統治方式の重層性が教育政策へ如何様な影響を及ぼしていたのかを知ることは、ひるがえって統治政策の重層性を浮き彫りにすることに他ならないと考えられるためである。パラオに韓国人の朝鮮近代史研究者を同行させた狙いも、まさに、重層性を浮き彫りにするためであった。
これは、従来の植民地研究が「宗主国-植民地」の関係を中心に研究が進められてきたことへの反省からである。本研究では、「宗主国-植民地」という関係のほかに、「植民地-植民地」の関係、さらには「植民地-支配地域」などの関係をも含めることで、分析視角の拡大を図ったのである。戦前にも多くの朝鮮人がパラオに在住しており、今回の調査では、その足跡を追うことができ、今日パラオに在住する韓国人とのインタビューなどを通じて、パラオにおける韓国・朝鮮の歴史を掘り起こすことができた。
このようなパラオ現地調査に先立ち、事前研究として、パラオをフィールドとする研究者を招聘して研究会を開催し、さらに南洋群島研究の古典的著作である『南洋群島の研究』の基礎資料が保管される琉球大学付属図書館蔵矢内原忠雄文庫の資料調査も行った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 植民地空間京城の「駱駝山房書屋主」藤田亮策-「朝鮮は『朝鮮』だよ」-2008

    • 著者名/発表者名
      松原孝俊
    • 雑誌名

      韓国言語文化研究 16

      ページ: 1-17

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 韓国における初等教育改革への取り組み-「世界化」政策の現状と展望2008

    • 著者名/発表者名
      田中光晴
    • 雑誌名

      飛梅論集 8

      ページ: 121-131

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 王公族としての認定基準と構成人員の増加-冊立詔書・王公家軌範・「王族譜」「公族譜」を手掛かりとして-2008

    • 著者名/発表者名
      新城道彦
    • 雑誌名

      韓国言語文化研究 16

      ページ: 19-40

    • 査読あり
  • [学会発表] 植民地朝鮮における教員の思想問題2008

    • 著者名/発表者名
      山下達也
    • 学会等名
      アジア教育学会
    • 発表場所
      早稲田大学
    • 年月日
      2008-10-25

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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