研究分担者 |
大高 泉 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (70176907)
橋本 健夫 長崎大学, 教育学部, 教授 (00112368)
森本 弘一 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (70243350)
磯崎 哲夫 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (90243534)
楠山 研 長崎大学, 教育学部, 助教 (20452328)
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研究概要 |
本研究は,アジアの中で急速に発展している韓国,中国(北京,香港,上海),台湾,及びシンガポールの理科 教育改革の現状を調査することを目的とする。 本年度は、北京市、上海市、香港市、シンガポールの調査を行った。 北京市においては、北京育才学校小学部を訪問し、研究授業「磁石の極」「月の形」を参観したのち、担当教員を含む学校関係者、現地研究者と座談会を実施し、子どもの実感や教材の利用法について検討をおこなった。また教師教育を実施する北京教育学院を訪問し、院長や関係者と理科教員の養成について意見を交換した。 上海市は、北京市を中心とする全国的な教育制度(6-3-3制)ではなく、上海市独自の教育制度(5-4-3制)が展開されている。これに対して、一国二制度をとっている香港市は、近年教育制度を北京市を中心とする全国的な教育制度へ移行している。上海市、香港市とも、理科は学校カリキュラムに必修として位置づけられていること、近年の世界的な潮流とも相まって、科学的な探究活動が重視され、新しい内容として科学技術と社会との関係が採り入れられていること、また、授業においては、ICT(情報伝達技術)の重要性が認識されていることなどが共通であった。 シンガポールでは、NIE (National Institute of Education)、NUS high school、Canberra Primary schoolを視察した。実験施設が充実して、ICT教育が進んでいる印象を受けた。現職教員対象のDNA研修は魅力的であり、日本でも検討すべきであると思われた。
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