研究概要 |
1)薬用資源調査(未利用植物の現地調査):平成20年11月16日から24日,研究代表者・石橋は,バングラデシュ国クルナ(Khulna)大学薬学部S. K. Sadhu准教授の研究室を訪問し,Sadhu准教授および現地の薬用植物の専門家の指導・協力のもと,バングラデシュ・シュンドルボン地区を中心に,系統な熱帯薬用植物資源調査を行った.こくにこれまでに未採取・未利用の植物種を中心に陸棲の草木類のみならず,マングローブ類を始めとする水棲植物について幅広く調査・採取を行った.採取した薬用植物等は46種に上ったが,採取量は予備的スクリーニングに最低限必要な量にとどめた.クルナ大学において,乾燥粉末化処理を行った後,千葉大学へ空輸した. 2)ライブラリー構築・スクリーニング:上記の調査に基づき,空輸された薬用資源植物の乾燥粉末を千葉大学および東京医科歯科大学(研究分担者・大崎の研究室)において,有機溶媒による抽出を行い,抽出エキスライブラリーを構築した.得られた抽出エキスを用いて,i)腫瘍細胞(AGS胃癌細胞他)に対する細胞毒性試験,ii)癌関連シグナル伝達分子(Wnt,ヘッジホッグシグナル伝達経路)阻害活性試験,iii)デス受容体増強作用を介するアポトーシス誘導活性試験およびデスリガンド耐性克服活性試験等のスクリーニング試験を開始した.
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