研究課題/領域番号 |
20404014
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研究機関 | 北九州市立大学 |
研究代表者 |
高 偉俊 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (20288004)
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研究分担者 |
龍 有二 公立大学法人 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (20191695)
福田 展淳 公立大学法人 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (00267478)
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キーワード | 複合建築施設 / エネルギー供給 / 省エネルギー技術 / 日本 / 中国 / 技術移転 / 調査 |
研究概要 |
本年度では、上海における対象ビルの各種エネルギー消費量データを基に、複合施設の電力・熱負荷の特性を解析したうえ、既存システムに対する一次エネルギー削減効果の評価からCGSの導入可能性を検討した。また、重回帰分析法を用い、省エネルギー性への影響因子と考えられる要因変化(発電機の単機容量の規模、発電機の効率、発電機の台数、部分負荷、燃料料金の増減)について総合的な感度分析を行った。研究により、対象建物において、省エネルギー性の観点だけではなく、経済的な観点からも、CGSの導入が大きな効果があることを検証できた。 また、中国長春市に立地する16棟の非住宅建築におけるエネルギー消費量を調査し、東北地域における非住宅建築のエネルギー消費の特徴を分析した。研究対象は寒冷地域であるため、暖房消費量が極めて高く、ホテルでは全体の43%、他は全体の7割程度を占めているのが分かった。これらに比べ、冷房消費量は非常に少なく、全体消費量の1%~6%にとどまっている。一般電力消費量が全体の26%~35%、給湯は概ね2%程度であると推定した。建物用途別の消費量から見ると、部屋の数が多いが、面積が小さく、密閉性が良好であるホテルとオフィスでは、換気量も比較的に少ないため、共有スペースが多いデパートや複合施設より暖房消費量が少ないと考えられる。 さらに、熱電力需要比率から見た省エネルギー効果の比較手法を用い、夏暑冬寒地域と厳寒地域の複合建築施設にCGS導入する場合の省エネ効果と徹底的に比較し、分析を行った。同規模であっても、省エネルギー性から考えた厳寒地域の複合建築施設におけるCGS導入効果は、比較対象である夏暑冬寒地域より低いことが分かった。
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