研究課題/領域番号 |
20405002
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
田村 憲司 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 准教授 (70211373)
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研究分担者 |
東 照雄 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (20094170)
上條 隆志 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 准教授 (10301079)
藤原 英司 独立行政法人農業環境技術研究所, 土壌環境研究領域, 主任研究員 (20354102)
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キーワード | 半乾燥地 / 黄砂 / 土壌 / 放射性核種 / ^<137>Cs / 北東アジア |
研究概要 |
本研究課題では、モンゴルにおける現地調査によって、黄砂現象の全体像と、それに対する気象条件の変動や砂漠化の関与、および現象の多発原因を定量的に解明することを目的としている。この目的に沿って、いくつかの研究を行ってきたが、以下にその内容についてまとめた。 モンゴル中央部における植生、土壌調査、およびCs-137測定用土壌試料の採取 砂塵発生に対する植生減少や土壌劣化の関与を明らかにするために、今年度は、とくにモンゴル国が管理しているフスタイ国立公園において、植生および土壌調査を行った。 その結果、2つの群落タイプが認められた。1つは、Artemisia sieversiana-Polygonum convolvulus communityで、もう1つは、Stipa krylovii-Caragana leucophloea communityである。土壌劣化のあったところでは、前者のタイプが、放牧を制限していたところで降車のタイプが現れた。また、放牧強度が高い地点では、土壌のO層や土壌構造に影響が認められ、土壌中の有機炭素量も低い値を示した。 黄砂発生源の推定とモデリング 土壌中の^<137>Cs量より、黄砂の発生が劣化した草原や灌木林からであり、砂漠からの発生がほとんどないことが明らかとなった。また、我が国への^<137>Cs輸送に関するモデルを提案できた。
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