研究概要 |
中央アジア・ウズベキスタン共和国内のヌクスを中心としたアムダリア流域にて,大規模灌漑農業による環境汚染と生態系への影響について調査を行った. ・飲料水である地下水の調査を行った. ・潅漑用水,潅漑排水,および河川水を採取し,灌漑農業による河川水への影響を調査した. ・ヌクス近郊の農村で,人体への影響に関しての聞き取り調査を行った. 以上のような現地調査を行い,試料を日本に持ち帰り以下の分析を行っている. ・イオンクロマトグラフィーを用いた主要イオン濃度の測定 ・ICP-MSを用いたウラン濃度および同位対比 ・α線スペクトロメトリーを用いた放射性同位元素の測定 農村での聞き取り調査から,乳歯のエナメル質が溶け,縞状の歯を持つ子供たちが多くみられた村がある事が判明した.子供たちの写真を持ち帰り,日本の歯科医とどのような原因が考えられるかについて検討した.その結果,過去に何らかのエナメル質を溶かすような有毒な物質が,井戸水に含まれていた可能性が高いことがわかった.今後,原因究明を行うための調査を行うこととした. 調査した結果をもとに,2009年6月ウズベキスタン大使館主催で行われたUzbek-Japanese International Round-Table on : 《Institutions of civil society : ecological issues, democratic renewing and modernization of the country"にて,講演した
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