研究課題/領域番号 |
20405016
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
平井 啓久 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (10128308)
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研究分担者 |
香田 啓貴 京都大学, 霊長類研究所, 助教 (70418763)
宮部 貴子 京都大学, 霊長類研究所, 助教 (10437288)
遠藤 秀樹 東京大学, 総合研究博物館, 教授 (30249908)
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キーワード | テナガザル / シャーマン / マイクロサテライト / 染色体 / ヘリコバクター / 音声 / コミュニケーション / 生物地理学 |
研究概要 |
平成20年度はインドネシアのSeruling Mas動物園、Gembiraloua動物園、Chikanangaアニマルレスキューセンター、Surabaya動物園、インドネシアサファリ動物園において、シャーマン(フクロテナガザル)(Symphalangus syndactylus)の13個体ならびにシロテテナガザルグループ(Hylobates spp.)の18個体から血液収集および糞便検査をおこなった。血液は現地でDNA抽出と血液培養による染色体標本を回収した。糞便検査ではヒト寄生桿菌ヘリコバクター・ピロリに対する抗原抗体反応陽性個体が4個体観察された。本陽性個体の糞からDNA収集をおこない、現在PCR解析にて細菌のDNA特性を特定しているところである。 これまでに収集したサンプルを加えてシャーマン34個体のマイクロサテライト解析をおこなったところ、16座位の内14座位に多型が確認された。対立遺伝子の統計的解析は、スマトラ産のシャーマンは過去にボトルネックを経た集団であることを示唆した。これは以前解析したアジルテナガザルやシロテテナガザルの状況と類似するものである。 音声研究に関しては、これまで解析してきたスマトラ・パダン森林のアジルテナガザルの音声コミュニケーションと比較するために、マレー半島のタイ国境付近のペラ州ならびにケダ州において、アジルテナガザルの音声収録ならびに分布調査と音声収集をおこなった。アジルテナガザルに関しては収集をほぼ終え、シロテテナガザルとの比較検討ができる状態になった。
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