研究課題/領域番号 |
20405026
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
杉本 幸裕 神戸大学, 大学院・農学研究科, 教授 (10243411)
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研究分担者 |
山内 靖雄 神戸大学, 大学院・農学研究科, 助教 (90283978)
井上 知恵 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 助教 (30403380)
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キーワード | ストライガ / 根寄生植物 / ソルガム / 乾燥 / アブシジン酸 / 気孔 / 国際研究者交流 / スーダン |
研究概要 |
根寄生植物ストライガが宿主植物ソルガムから養水分を収奪する機構を明らかにするために、両植物の気孔反応について、スーダン科学技術大学の実験圃場でポット栽培実験を行った。ストライガ感受性のソルガム品種Dabarを供試し、ポットにストライガ種子を混入した区としない区を設けた。播種後55日目から、潅水を停止した無潅水区と2日毎に潅水を続けた潅水区の2処理区を設けた。潅水処理開始後3日目に、寄生関係にあるソルガムとストライガの完全展開葉の表裏の気孔密度と気孔開度を型取り観察法により測定した。ストライガの寄生によりソルガムの葉の裏側の気孔密度は1.4倍増加した。ストライガの気孔密度は、ストライガに寄生されたソルガムよりも葉の表側が1.5倍、裏側が1.2倍高かった。一方、気孔開度は、ストライガのほうがストライガに寄生されたソルガムよりも葉の表側で1.5倍、裏側で1.6倍大きかった。両種とも乾燥ストレスにより気孔開度が低下したが、葉の裏側の気孔開度の低下はストライガよりもストライガに寄生されたソルガムのほうが著しかった。 その結果、乾燥ストレス下での単位葉面積当たりの気孔開度はストライガのほうがストライガに寄生されたソルガムよりも2.6倍大きかった。両者の気孔密度および開度の違いは、乾燥ストレス下でのストライガの蒸散速度の高さ、さらにはソルガムからの養水分の収奪に関係すると考えられた。
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