研究課題/領域番号 |
20405031
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉村 剛 京都大学, 生存圏研究所, 准教授 (40230809)
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研究分担者 |
土居 修一 筑波大学, 生命環境科学研究科, 教授 (20279508)
竹松 葉子 山口大学, 農学部, 准教授 (30335773)
本田 与一 京都大学, 生存圏研究所, 准教授 (70252517)
大村 和香子 (独)森林総合研究所, 木材改質研究領域, 主任研究員 (00343806)
服部 武文 京都大学, 生存圏研究所, 助教 (60212148)
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キーワード | 熱帯人工林 / シロアリ / 菌類 / 生物多様性 / 持続的管理 |
研究概要 |
1.シロアリ相調査 マレーシア国サバ州ケニンガウにおいて、3年生,6年生アカシアハイブリッド林および30年生アカシアハイブリッド放置林を用い100mベルトトランセクト法で種多様性の定量的調査を行った。採集されたシロアリは、種レベルまで同定し、遭遇率を計算した。その結果、13種が採集された。8種がwood-feeder、2種がfungus-feeder、3種がsoil-feederであった。種多様性や遭遇頻度は、植林年数とは相関が見られなかった。また、原生林で得られた同様のデータと比較したところ、植林地における種多様性は極めて低かった。原生林との種多様性の違いの要因としては、soil-feederの種数が植林地では原生林に比べ低いことが挙げられた。 2.菌類相調査 同上試験地において種多様性の定量的評価および種構成を子実体採集により実施した。その結果、3年生林から6種、6年生林から10種、30年生林から17種が採集された。共通種をみると、3年生林と6年生林が2種、30年生林が4種共通し、6年生林と30年生林では1種であった。Sorensen類似度は3年生林と30年生林の間で最も高い値を示した。Coliolopsis種は3年生林と30年生林で、Trametes種は3年生林で優占であった。6年生林では特に優占種は出現しなかった。種構成では3年生林および30年生林は類似性が高く、6年生林は他のプロットと異なったことから、今回の結果には、林齢の違いだけでなく調査地の違いが反映している可能性がある。また、植林後30年程度経過しても種数に変化がないことが示唆された。
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