研究課題/領域番号 |
20405037
|
研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
八丁 信正 近畿大学, 農学部, 教授 (00268450)
|
研究分担者 |
凌 祥之 近畿大学, 農業・食品産業技術総合研究機構農地整備部, 研究室長 (10399363)
松野 裕 近畿大学, 農学部, 教授 (50340766)
越智 士朗 近畿大学, 農学部, 准教授 (80251081)
|
キーワード | 物質循環 / 小流域 / 多面的機能 / 水の生産性 / 資源利用 / 循環モデル / ベトナム / タイ |
研究概要 |
本年度は、昨年度の調査に引き続き、タイのチェンマイ周辺の小流域を対象に調査を継続した。北部農業の作付け体系、気候、土壌など、モデルの策定に必要な情報の収集に努めた。ただ、Mae Saab流域は対象が大きく、詳細な基本情報の取得が困難なことから、概略的な分析を行うに留め、情報量の豊富なChing Dao地域のRaming Tea Fieldを対象に詳細なモデル化を行うこととした(チェンマイ大学農学部のDr.Arawan Shutsrirungと協力)。これに加えて、タイ東北部のLoei県で進行している地域循環型農業開発地区における物質循環のモデル化を行うこととし、タイ国農業省およびFAOアジア太平洋事務所の関係者との協力体制を整備し、現地調査を行うとともに基本情報の収集を行った。 ベトナムにおいては、ベトナム農業科学アカデミーの農業環境研究所との共同研究を継続し、Mihn KhaiコミューンのPhuc Ly村の衛星画像分析をもとに、土地の利用状況、用排水状況の分析、圃場区分を行い、農民からの聞き取り調査により作付け体系、肥料・農薬の投入量、作物収量などの情報を把握した。これに基づき、DN-DCモデルを用い、圃場レベルでの窒素収支、炭素収支のモデル化を行い、現地土壌・水質分析をもとに、モデルの実証、改良を行った。 国内においても、琵琶湖西の湖流域を対象に窒素およびリンの循環、あるいは浄化池の機能の有効性について分析し、物質の循環メカニズムおよび浄化機能の検証を行った。この分析で得られたデータをもとに、単純な循環モデルの作成を行い、その検証・改良を行った。
|