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2009 年度 実績報告書

神経疾患を引き起こすレトロウイルスの起原とゲノム多様性

研究課題

研究課題/領域番号 20405039
研究機関北海道大学

研究代表者

落合 謙爾  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 准教授 (80214162)

研究分担者 大橋 和彦  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (90250498)
キーワードトリ / グリオーマ / 中枢神経系腫瘍 / 分子系統進化 / レトロウイルス / トリ白血病ウイルス
研究概要

研究代表者は「トリのグリオーマso-called fowl glioma」がA型トリ白血病ウイルス(ALV-A)感染症であることを明らかにした。本疾患は1935年にヨーロッパで初めて報告され,1960年代まで欧米の地方病として散発していた。本研究課題の目的は1990年代に日本に出現したトリのグリオーマ原因ウイルス(FGV)の起原を明らかにするとともに,神経病原性を獲得したALVのゲノム多様性を解析することである。今年度得られた成績は以下の通りである。1.昨年に引き続き九州地方の鶏群について調査した。九州地方の一地域には肥後チャボをはじめ古くから維持されている日本鶏が存在する。そこで,この地方の日本鶏計115羽のFGV感染率をFGV特異的nested PCRで検索した。その結果,33羽がPCR陽性となった。病理組織学的には陽性鶏20羽中17羽の脳に上衣肉芽,囲管性リンパ球浸潤が,4羽にグリオーマが認められた。これらの陽性鶏5羽から分離されたALVはシークエンス解析の結果FGV近縁株であることがわかった。2.名古屋の研究施設で系統維持されている鶏17系統,計49羽の羽髄を材料にFGV特異的nested PCRで検索したところ,いずれの鶏からもFGVは検出されなかった。3.ドイツの在来鶏10羽を剖検した。いずれの臓器にも肉眼的には特に異常は認められなかった。中枢神経系を病理組織学的に検索した結果,2羽に囲管性リンパ球浸潤が認められたが、トリのグリオーマの特徴病変は見出されなかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Hepatic myelolipoma and amyloidosis with osseous metaplasia in a Swan Goose(Anser cygnoides)2009

    • 著者名/発表者名
      Hatai, H., Ochiai, K., et al., 他6名
    • 雑誌名

      J.Comp.Pathol. 141(4)

      ページ: 260-264

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Detection of avian leukosis virus genome by a nested polymerase chain reaction using DNA and RNA from dried feather shafts.2009

    • 著者名/発表者名
      Hatai, H., Ochiai, K., et al., 他1名
    • 雑誌名

      J.Vet.Diagn.Invest. 21(4)

      ページ: 519-522

    • 査読あり
  • [学会発表] 九州地方の-日本鶏群で見つかった神経病原性レトロウイルス2010

    • 著者名/発表者名
      越智章仁, 落合謙爾, 他8名
    • 学会等名
      第149回日本獣医学会学術集会
    • 発表場所
      日本獣医生命科学大学,東京
    • 年月日
      2010-03-27
  • [備考]

    • URL

      http://www.vetmed.hokudai.ac.jp/organization/comp-pathol/daimoku-glil.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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