研究概要 |
平成24年度の計画の一つは、中国・広東省におけるフラビウイルス感染症の血清疫学調査であった。広東省感染制御センター(CDC)の共同研究者たちと共同して調査を行った。調査結果については、今後、学会等に報告していく予定である。また、中国や日本国内に生息する媒介蚊やその幼虫からのウイルス分離と解析を行った。中国では広東省内で、日本では京都市内で研究を行った。広東省の蚊ではデングウイルスの感染をRT-PCRにより確認したが、蚊からのウイルス分離は成功しなかった。京都市内の蚊からは、各種フラビウイルスは検出されず、ウイルスも分離されなかった。また、これまでに開発したフラビウイルス感染鑑別法の有効性について検討することを予定していた。マウスやニワトリ雛、ウマでの実験感染動物においての有効性は確認できたが、ヒトでの有効性については確認できておらず、今後、検討することとした。 現在、次の二つの論文を関連雑誌に投稿中である。 1. S. Jiang, Ke, C.-W., Maeda, A., et al.Re-emergence of Dengue Virus Serotype 2, 3, and 4 and Its Co-circulation with Predominant Dengue Virus 1 in Guangdong Province, 2010. 2. Jiang, S., Ke, C.-W., Maeda, A., et al.Epidemiology and genetic characterization of dengue fever viruses in Guangdong province, China, 1978-2010.
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