研究課題
H22年度はベトナム獣医師会(VVA)、ベトナム国立衛生疫学研究所(NIHE)の協力を得、北部ベトナムハノイ近郊にあるダンフオン村にある家畜肥育農家のうち野鳥の飛来に有利となる水源(河川、湖沼)に近接し、かつ家禽とブタとを近接飼育する農家10戸からインフルエンザが流行する冬季(12月、1月、2月)に連続して家禽およびブタからサンプリングを行った。アヒル、鶏、ブタそれぞれ600羽、600羽、および300頭から、家禽は咽頭ぬぐい液および総排泄腔ぬぐい液、ブタは鼻腔ぬぐい液をそれぞれ採取した。そのうち、アヒル由来検体の約18%、鶏由来検体の約23%、ブタ由来検体の約30%からインフルエンザM遺伝子が検出された。こられの陽性検体からウイルス分離を試みた。H21年度に採取したアヒル由来検体1,197検体中916検体、ニワトリ由来検体1,193検体中549検体、ブタ由来検体299中235検体からM遺伝子が検出された。昨年度はそれらの検体から、インフルエンザウイルスは分離されなかった。一方H20年度に採取したアヒル由来検体から分離された、H9N2亜型1株、H6N1亜型21株の全ての株のHA、NA遺伝子を決定し、うち9株に関して全塩基配列を決定した。系統樹解析の結果、ベトナム分離株は日本を含む極東地域からの分離株に近く、East Asian Flywayを通る渡り鳥がウイルスの伝搬に寄与している可能性が示唆された。
すべて 2011 2010
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)
Prev Vet Med
巻: (In press)