研究概要 |
WHO主導の世界フィラリア症(F症)征圧計画は、集団治療(MDA)の実施により大きな成果をあげ、今後の課題は、F症根絶の確認と再燃の監視に移った。それには感度の高い診断法が必須で、我々は、血液の代わりに尿を用いる尿ELISAの有用性と意義を強調してきた。本研究では、MDA後の低流行地で尿診断の価値を再確認すると共に以下を行う。 (1)F症の根絶確認,再燃の早期発見のための判定基準を確立する。 (2)見逃されている流行地を発見する。 (3)象皮病患者の治療、および遺伝学的背景に関する研究を行う。 (4)目視による尿診断法を開発し応用する。 (5)LAMP法の導入によるフィラリア媒介蚊の感染率調査を実施し、根絶の指標としての媒介蚊の意義を明らかにする。
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