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2009 年度 実績報告書

「民族紛争」終結後の急速な再都市化フェーズにおける生活・食・健康の変化

研究課題

研究課題/領域番号 20406016
研究機関群馬大学

研究代表者

中澤 港  群馬大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (40251227)

研究分担者 山内 太郎  北海道大学, 大学院・保健科学研究院, 准教授 (70345049)
古澤 拓郎  東京大学, 国際連携本部ASNET推進室, 特任講師 (50422457)
キーワードオセアニア / 再近代化 / マラリア / 高血圧 / 肥満 / 塩分摂取 / 蚊帳
研究概要

前年度までと同様,2009年9月と2010年2月に食事調査,生体計測,マラリア検査,尿検査,聞き取りを含む現地調査を実施した。2008年度に見られた朝食の劇的変化は一過性の流行だったようで,2009年度には朝食を紅茶とビスケットで済ませる人は減った。しかし,その人たちは,再び前夜の残りのイモ類やスープを温め直して食べるという伝統的な朝食に戻ったわけでは必ずしもなく,米を炊いて食べる例もみられたし,若者の中には朝食をとらない例もかなり見られた。食生活については多様化が進んでいるといえそうである。
健診の結果からは,2009年9月時点ではマラリア感染者数の減少傾向が継続していた一方で,毎日蚊帳を使う人が住民の約半数に減っていたこと(前年度は70%を超える人が毎日蚊帳を使っていた)と2010年2月時点ではマラリア感染者数がやや増加したことが最大の変化であった。蚊帳使用が減ったのは,蚊が減ったので必要ないからと語る人もいたが,多くの場合は蚊帳が破損して新しいものを入手できていないという理由であった。しかし,2010年5月から6月にかけて,殺虫剤を練り込んだ樹脂で作られ殺虫成分が徐放される蚊帳が島全域で無償配布されることになっていたので,2010年度に再びマラリア感染者数が低下するかが興味深いところである。生体計測と血圧測定からは,それほど顕著な変化はみられなかった。尿検査から推定された塩分摂取は,子供で大きなばらつきがみられ,日本や中国並みに多量の塩分をとっていると推定される子供もいたが,成人の塩分摂取は先進国ほど高くなく,加齢に伴う血圧上昇の傾きも先進国ほど急でなかった。食生活は比較的大きく変化しているが健康状態はそれほど変化していないのがタイムラグなのかどうか,引き続き調査が必要である。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] The Q223R polymorphism in LEPR is associated with obesity in Pacific Islanders2010

    • 著者名/発表者名
      Furusawa T, Naka I, Yamauchi T, Natsuhara K, Kimura R, Nakazawa M, Ishida T, Inaoka T, Matsumura Y, Ataka Y, Nishida N, Tsuchiya N, Ohtsuka R, Ohashi J
    • 雑誌名

      Human Genetics 127

      ページ: 287-294

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Impact of ethnic conflict on the nutritional status and quality of life of suburban villagers in the Solomon Islands2010

    • 著者名/発表者名
      Yamauchi T, Nakazawa M, Ohmae H, Kamei K, Sato K, Bakote'e B
    • 雑誌名

      Journal of Nutritional Science and Vitaminology (in press)

    • 査読あり
  • [学会発表] エスニックテンション後のガダルカナル島民の塩分摂取・肥満・血圧の変化2010

    • 著者名/発表者名
      中澤港,山内太郎,古澤拓郎, ら
    • 学会等名
      第27回日本オセアニア学会
    • 発表場所
      犬山
    • 年月日
      2010-03-17
  • [学会発表] 大規模災害と復興が漁撈農耕社会に及ぼす影響:2007年ソロモン諸島沖地震津波被災地の人類生態学的調査2009

    • 著者名/発表者名
      古澤拓郎, ら
    • 学会等名
      第50回日本熱帯医学会
    • 発表場所
      沖縄コンベンションセンター
    • 年月日
      20091022-20091023
  • [学会発表] ソロモン諸島におけるマラリア疫学調査への尿診断法の応用2009

    • 著者名/発表者名
      大前比呂思,中澤港, ら
    • 学会等名
      第50回日本熱帯医学会
    • 発表場所
      沖縄コンベンションセンター
    • 年月日
      20091022-20091023
  • [学会発表] ソロモン諸島首都近郊の再近代化しつつある地域での尿中ナトリウム:カリウム比2009

    • 著者名/発表者名
      中澤港,山内太郎,古澤拓郎,大前比呂思, ら
    • 学会等名
      第50回日本熱帯医学会
    • 発表場所
      沖縄コンベンションセンター
    • 年月日
      20091022-20091023
  • [図書] オセアニア学(第III部編集と第III部第4章執筆を担当)2009

    • 著者名/発表者名
      中澤港
    • 総ページ数
      592
    • 出版者
      京都大学学術出版会
  • [備考]

    • URL

      http://phi.med.gunma-u.ac.jp/tasimboko/

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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