形式言語に対する例からの学習を行う効率的アルゴリズムの開発・応用

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20500007
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 情報学基礎
• 研究機関: 電気通信大学
• 研究代表者: 若月 光夫 電気通信大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教 (30251705)
• 研究分担者: 富田 悦次 電気通信大学, 名誉教授 (40016598) ; 西野 哲朗 電気通信大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (10198484)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2010
• キーワード: 計算論的学習理論 / 正例からの学習 / 極限同定 / 等価性判定 / アルゴリズム / 決定性文脈自由言語 / プッシュダウンオートマトン / プッシュダウン変換器

研究概要

決定性プッシュダウン変換器のスタック記号を1 種類に限定した決定性限定ワンカウンタ変換器について,それが空スタック受理式及び実時間最終状態受理式の場合,その等価性判定が多項式時間で行えることを証明した.また,決定性限定ワンカウンタオートマトンのある部分クラス等が,正例から多項式時間で極限同定可能なことを証明した.更に,正則言語の部分クラスに対する正例からの極限同定を利用した,ジュウシマツの歌文法の解析手法を改良し,自動化を図った.

研究成果

• [雑誌論文] A feasible approach for automatic detection and recognition of the Bengalese finch songnotes and their sequences (2010)
  • 著者名/発表者名: Khan Md.M.S., T.Nishino, K.Sasahara, M.Takahashi, K.Okanoya
  • 雑誌名: Journal of Intelligent Learning Systems and Applications Vol.2, No.4 ページ: 221-228
  • 査読あり
• [雑誌論文] Polynomial time identification of strict prefix deterministic finite state transducers (2010)
  • 著者名/発表者名: 若月光夫, 富田悦次
  • 雑誌名: Lecture Notes in Artificial Intelligence Vol.6339 ページ: 313-316
  • 査読あり
• [雑誌論文] A simple and faster branch-and-bound algorithm for finding a maximum clique (2010)
  • 著者名/発表者名: E.Tomita, Y.Sutani, T.Higashi, S.Takahashi, M.Wakatsuki
  • 雑誌名: Lecture Notes in Computer Science Vol.5942 ページ: 191-203
  • 査読あり
• [雑誌論文] Clique-based data minig for related genes in a biomedical database (2009)
  • 著者名/発表者名: T.Matsunaga, C.Yonemori, E.Tomita, M.Muramatsu
  • 雑誌名: BMC Bioinformatics Vol.10, No.205
  • 査読あり
• [雑誌論文] Ethological data mining : an automata-based approarch to extract behavioral units and rules (2009)
  • 著者名/発表者名: Y.Kakishita, K.Sasahara, T.Nishino, M.Takahashi, K.Okanoya
  • 雑誌名: Data Mining and Knowledge Discovery Vol.18 ページ: 446-471
  • 査読あり
• [雑誌論文] Polynomial time identification of strict deterministic restricted one-counter automata in some class from positive data (2008)
  • 著者名/発表者名: 若月光夫, 富田悦次
  • 雑誌名: IEICE Transactions on Information and Systems Vol.E91-D, No.6 ページ: 1704-1718
  • 査読あり
• [雑誌論文] 実時間空スタック受理式決定性限定ワンカウンター変換器の多項式時間等価性判定 (2008)
  • 著者名/発表者名: 清野和司, 富田悦次, 若月光夫
  • 雑誌名: 電子情報通信学会論文誌D Vol.J91-D, No.5 ページ: 1188-1201
  • 査読あり
• [学会発表] 最大クリーク問題の多項式時間的可解性について (2011)
  • 著者名/発表者名: 中西裕陽, 富田悦次, 若月光夫, 西野哲朗
  • 学会等名: 2010年度冬のLAシンポジウム
  • 発表場所: 京都大学数理解析研究所
  • 年月日: 2011-02-03
• [学会発表] 実時間最終状態受理式決定性限定1カウンタ変換器の多項式時間等価性判定アルゴリズム (2011)
  • 著者名/発表者名: 若月光夫, 清野和司, 富田悦次, 西野哲朗
  • 学会等名: 2010年度冬のLAシンポジウム
  • 発表場所: 京都大学数理解析研究所
  • 年月日: 2011-02-01
• [学会発表] 量子セルオートマトンに基づく画像圧縮のための画像変換アルゴリズム (2011)
  • 著者名/発表者名: 大畑和樹, 西野哲朗, 若月光夫
  • 学会等名: 2010年度冬のLAシンポジウム
  • 発表場所: 京都大学数理解析研究所
  • 年月日: 2011-02-01
• [学会発表] Information-theoretic analysis for understanding the behavior of song learning by the Bengalese finch (2010)
  • 著者名/発表者名: Khan Md.M.S., T.Nishino, K.Sasahara, M.Takahashi, K.Okanoya
  • 学会等名: 情報処理学会数理モデル化と問題解決研究会
  • 発表場所: 九州大学伊都キャンパス総合学習プラザ
  • 年月日: 2010-12-16
• [学会発表] 鳥の歌文法解析の自動化 (2010)
  • 著者名/発表者名: 鈴木徹, 若月光夫, 西野哲朗
  • 学会等名: 2010年度夏のLAシンポジウム
  • 発表場所: 九殿浜温泉ひみのはな
  • 年月日: 2010-07-20
• [学会発表] 最大クリーク抽出の単純な最大時間計算量評価と多項式時間的可解性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 中西裕陽, 富田悦次, 若月光夫
  • 学会等名: 2009年度冬のLAシンポジウム
  • 発表場所: 京都大学理学研究科北部構内数学教室
  • 年月日: 2010-02-03
• [学会発表] 空スタック受理式決定性限定ワンカウンタ変換器の多項式時間等価性判定アルゴリズム (2010)
  • 著者名/発表者名: 若月光夫, 清野和司, 富田悦次, 西野哲朗
  • 学会等名: 2009年度冬のLAシンポジウム
  • 発表場所: 京都大学理学研究科北部構内数学教室
  • 年月日: 2010-02-02
• [学会発表] 単純でより高速な最大クリーク抽出アルゴリズム (2010)
  • 著者名/発表者名: 富田悦次, 須谷洋一, 東貴紀, 高橋真也, 若月光夫
  • 学会等名: 情報処理学会アルゴリズム研究会
  • 発表場所: 九州大学西新プラザ
  • 年月日: 2010-01-26
• [学会発表] 鳥の歌構造解析におけるk可逆オートマトンとN グラムモデルの関係について (2009)
  • 著者名/発表者名: 常田宏和, 若月光夫, 西野哲朗
  • 学会等名: 2009年度夏のLAシンポジウム
  • 発表場所: かんぽの宿松島
  • 年月日: 2009-07-23
• [学会発表] 準同型写像によって拡張されたある言語クラスに対する正例からの極限同定 (2009)
  • 著者名/発表者名: 若月光夫, 富田悦次
  • 学会等名: 情報処理学会数理モデル化と問題解決研究会
  • 発表場所: 沖縄科学技術研究基盤機構OIST Seaside House.
  • 年月日: 2009-03-05
• [学会発表] オートマトンの学習困難性を安全性の基盤とする暗号システムについて (2009)
  • 著者名/発表者名: 大久保誠也, 西野哲朗, 若月光夫
  • 学会等名: 2008年度冬のLAシンポジウム
  • 発表場所: 京都大学数理解析研究所
  • 年月日: 2009-02-04
• [学会発表] 最大クリーク抽出アルゴリズムの共有メモリ型並列計算機上での並列化 (2008)
  • 著者名/発表者名: 若月光夫, 高橋真也, 富田悦次
  • 学会等名: 情報処理学会数理モデル化と問題解決研究会
  • 発表場所: 電気通信大学
  • 年月日: 2008-09-18
• [図書] in "Biomedical Engineering, Trends in Electronics, Communications and Software"(Efficient algorithms for finding maximum and maximal cliques : Effective tools for bioinformatics) (2011)
  • 著者名/発表者名: E.Tomita, T.Akutsu, T.Matsunaga
  • 総ページ数: 625-640
  • 出版者: A.N.Laskovski(Ed.), InTech
• [図書] 「第2版現代数理科学辞典」,III(形式言語), 2-1 (2009)
  • 著者名/発表者名: 富田悦次
  • 総ページ数: 391-396
  • 出版者: 広中平祐編丸善
• [図書] オートマトン・言語理論(第21刷・改定増刷) (2009)
  • 著者名/発表者名: 富田悦次, 横森貴
  • 総ページ数: 205
  • 出版者: 森北出版
• [備考] ホームページ等
  • URL: http://kjk.office.uec.ac.jp/Profiles/0001/0000405/profile.html
• [備考]
  • URL: http://www.nishino-lab.jp/laboratory/wakatsuki/index.html