研究課題/領域番号 |
20500062
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
阪田 史郎 千葉大学, 大学院・融合科学研究科, 教授 (80375609)
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研究分担者 |
塩田 茂雄 千葉大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70334167)
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キーワード | ユビキタスネットワーク / センサネットワーク / アドホックネットワーク / ルーティング / マルチキャスト / メッシュネットワーク / プロトコル / QoS制御 |
研究概要 |
ハイブリッドノード構成型アドホックネットワークにおけるユニキャストルーティング・プロトコルについては、無線LANメッシュネットワークにおいて緊急時などに高信頼化したり、車車間通信において接続確率を高めたり、センサネットワークにおいて各ノードの電力消費を抑制し長寿命化を図ったりする場合に、経路切断時に経路の再構築のための通信オーバヘッドを抑えた局所修復機能を適用した新ルーティングアルゴリズムを提案した。車のような高速移動ノードが多い場合には低遅延、歩行者のような低速移動ノードが多い場合には低消費電力となる、用途に適応した最適なアルゴリズムになっていることが示された。 アドホックネットワークのマルチキャスト通信における誤り回復方式については、ARQ、FEC、ハイブリッド方式の性能を表す一般式をトラフィック理論と確率統計理論を駆使して理論的に導出し、Link-by-Linkとend-to-end、およびレイヤ間で各方式を組合せて適用した場合の通信品質に応じた性能を、シミュレーションにより定量的に評価した。さらに、この理論解析に基づき、配信率や遅延などのアプリケーションの要求を満たす最適な方式を選択するための新評価方式を提案し、その有効性を示した。 マルチホップセンサネットワークにおける高スループット、低消費電力を実現するするタイムスロット割当方式については、無干渉で最大限の同時通信を行うことにより空間利用効率を高め、パケット衝突を抑えつつ、低遅延を実現するタイムスロット割当てアルゴリズムを新規に提案した。提案方式では、各ノードは2ホップ範囲内の近隣ノードの情報に基づいてタイムスロットを予約し、空間的に離れたノードを同じタイムスロットに割当てることで同時通信を行い、End-to-End遅延を抑える。遅延の低減に応じて消費電力も抑えられることが示された。
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