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2009 年度 実績報告書

安全で実用的な匿名通信の実現

研究課題

研究課題/領域番号 20500064
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

斎藤 彰一  名古屋工業大学, 工学研究科, 准教授 (70304186)

研究分担者 松尾 啓志  名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (00219396)
キーワード匿名通信 / 分散ハッシュテーブル / オーバレイネットワーク / プライバシー保護 / アドレス隠蔽 / 多重暗号通信
研究概要

本年度の成果として,LAN接続された計算機群を使用しての性能評価があげられる。本評価では,匿名通信路の構築時間と往復通信時間を,中継ノード数と受信エリア数を変化させて測定した.構築時間は,受信エリアが1つ増加するごとに約500ミリ秒増加する.この増加量のほとんどが,多重暗号通信のための暗号と復号による時間である.また,受信エリア数を固定して中継ノード数を変化した場合は,中継ノード数増加に伴う構築時間の緩やかな増加は見られたが,大きな変化はないことが分かった.次に,往復通信時間は,受信エリアが1つ増加するごとに約70ミリ秒増加する.これは,多重暗号通信の暗号・復号時間の増加によるものである.また,中継ノード数を増加した場合は,1ノード増加毎に約10ミリ秒の増加がみられる.これは通信時間の増加によるものであり,暗号・復号時間の変化は少ない.以上より,匿名通信における通信時間には,多重暗号による暗号と復号の処理の高速化が重要であることが分かった.
さらに,匿名通信の暗号化のための鍵取得方法を検討した.ディレクトリサーバを使用することが容易であるが,匿名性を重視した場合,通信相手をディレクトリサーバに知られることなり匿名性の低下を招く.このために,通信用公開鍵を事前に効率よく配する配布する方法について検討および実装した.複数の基準ノードを起点に,並列に公開鍵を配布することで,鍵検索が不要になり匿名性の向上が可能になる.しかし,これは鍵配布コストとのトレードオフであり,実用に向けて更なる検討が必要であることが分かった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Bifrost : A Novel Anonymous Communication System with DHT2009

    • 著者名/発表者名
      M.Kondo, S.Saito, H.Matsuo, 他
    • 雑誌名

      Second International Workshop on Reliability, Availability, and Security

      ページ: 324-329

    • 査読あり
  • [学会発表] 匿名通信路のノード離脱に対する通信路継続方式2009

    • 著者名/発表者名
      石黒聖久, 齋藤彰, 松尾啓志, 他
    • 学会等名
      情報処理学会
    • 発表場所
      富山国際会議場 (富山県)
    • 年月日
      2009-10-28
  • [学会発表] 通信用公開鍵配布機能と並列送信機能を有する匿名通信方式の提案と評価2009

    • 著者名/発表者名
      田中寛之, 齋藤彰, 松尾啓志, 他
    • 学会等名
      情報処理学会
    • 発表場所
      富山国際会議場 (富山県)
    • 年月日
      2009-10-28
  • [学会発表] 分散ハッシュテーブルによるノード管理を行う匿名通信方式の設計と実装2009

    • 著者名/発表者名
      近藤正基, 齋藤彰, 松尾啓志, 他
    • 学会等名
      情報処理学会
    • 発表場所
      沖縄県青年会館 (沖縄県)
    • 年月日
      2009-04-23

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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