研究課題
本研究は3年間で完了するが、今年は最終年度であり、交付金は10万円であった。これを、研究代表者と研究協力者で折半して、論文作成経費と資料収集のための国内旅費(東京)に使用した。初年度に並列計算機システムを拡張して、作業効率を上げ、2年間で必要な実験データをほぼ収集したので、最終年度は国際会議資料の作成に専念した。本研究は、セルラ・ネットワークの一つHCN(Hierarchical Cellular Network)に関するもので、その中の、限られたチャンネル数を使用するための効率の良いチャネル割り当て問題を解いた。この問題は、ある受信体への通信が終わったときに、次の時点で最大数の受信体にチャネル割り当てをどのように行えば、最大級のサービスが可能かという動的最適化問題である。マクロセルでの通信サービス中のチャネルをマイクロセルに譲り、広帯域通信可能なマクロセルに空きチャネルを増やし、ネットワーク全体でより多くのサービスを提供することが最適化であり、Repacking技術を採用する必要がある。この技術には、主に3種の方法No Repacking、Always Repacking及びRepacking on Demandがある。本研究は、この中のいずれの手法が最適か検討することが目的であり、(1)チャネル割り当ての最適化問題を、資源数(総チャネル数)一定という拘束下で定式化することにより、また(2)仮想ネットワークにおいて、シミュレーション実験を行うことにより、3手法についてのそれぞれの優位性を発見した。今年度はこれを成果として発表した。
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Proceedings of World Academy of Science, Engineering and Technology(WASET)
巻: Vol.71 ページ: 720-725
巻: Vol.71 ページ: 715-719