研究概要 |
移動体を含む対象間のコミュニケーションや協調行動,無線ICタグが付けられた対象と仮想空間との接続を容易にする複合現実感が創る新たなユビキタス環境を構成するためのアドホックセンサネットワークの構築法について,平成20年度は下記の研究を行った。 1.IPv6インタネットとアドホックセンサネットワークとのデータ転送方式の開発 IPv6プロトコルを用いて,種々のセンサから収集された現地データをサーバに送り,処理結果や情 報を送り返す状況適応可能な信頼性の高いデータ転送方式について検討した。 2.移動体間のコミュニケーションモデルおよびセンサデータ統合・検索方式の開発 (1)移動体が連携しながら協調行動するためのコミュニケーションモデルを設計した。 (2)多数のセンサから収集される大量データを統合管理し,状況変化により設定条件を満たす事象が発生した場合,ペトリネット駆動によりリアルタイムに所定の動作を起動する機構と膨大なセンサデータのマイニングを行える手法とそのわかりやすい利用者インタフェースを考案した。 3.実空間と仮想空間の3次元重畳表示法の開発 センサの実測データを仮想空間で直観的・視覚的に表示できる利用者インタフェースを考案した。 4.基本機能の開発と研究の中間まとめ 各基本機能を設計し,大学の実験室内・室外に構築したプロトタイプ環境で試作した。本研究の成果を韓国および福岡で開催されたシンポジウムで発表し,今後の研究の展開に反映することとした。
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