研究概要 |
移動体を含む対象間のコミュニケーションや協調行動,無線ICタグが付けられた対象と仮想空間との接続を容易にする複合現実感が創る新たなユビキタス環境を構成するためのアドホックセンサネットワークの構築法について,平成22年度は下記の研究を実施した。 1.システムの統合,屋外環境での実証実験,評価および改善 (1)前年度試作したU-ASN (Ubiquitous Adhoc Sensor Network)のプロトタイプをIPv6ネットワーク等で接続した実験環境により,考案したシステムの機能性・操作性・ユビキタス性などに関する評価・検証を行い,目標としたU-ASNとしての試作版を完成させた。 (2)移動体間の協調も考慮したアドホックセンサネットワークと地域の「豊の国ハイパーネットワーク」とをIPv6インターネット等により相互接続するユビキタス環境の提供が,条件不利地域における屋外環境でのIT化へどのように貢献するかについて考察した。さらに,本研究成果で得られた技術が,鳥獣被害対策など農林業のIT化につながることも検討を深めた。 2.研究成果の考察と総括 1.での実験結果を検証し,評価と考察結果をまとめた。本研究の成果は,2010年9月に韓国で開催された日韓拠点大学研究セミナーおよび2011年3月に開催された情報処理学会九州支部主催「火の国情報シンポジウム」で発表し,本研究を総括した。
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