研究概要 |
本年度は,昨年度に引き続き「カウンタを用いたIPトレースバック方式」(方式(i))の研究開発を行った.(i)については,方式の提案・解析・シミュレーションは終えた.この結果は,際会議に投稿予定である.さらに,本年度は,「改良FITトレースバック方式」(方式(ii))および「キャッシュに基づくDoS攻撃対策」(方式(iii))の研究開発に着手した.以下に,より具体的に述べる. 本年度は,方式(i)にさらなる詳細な検討を加えた.まず,方式(i)の解析に基づいて,数値計算を行うにあたり,検討を行った.この計算は,DoS攻撃という性格上,きわめて大きな数の組合せ計算を行う必要があり,非常に時間がかかる.この計算方法の効率化を図った.すべてを計算終了次第,論文化して国際会議に投稿する. さらに,本年度は,方式(ii),方式(iii)の研究開発を実施した.方式(ii)は,従来提案された,FIT (Fast Internet Traceback)と呼ばれる効率のよいトレースバック方式を改良するものである.基本的な改良のアイディアについてはすでに検討を終え,国内研究会において発表している.さらに本年度は,その検討の際に生まれた新たなアイディアに基づき,さらなる検討を行った.方式(iii)は,履歴ベースのDos攻撃対策方式である.今まで受信したパケットの履歴に基づき,フィルタリング等適切な対策を行う.
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