研究課題/領域番号 |
20500076
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研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
菅原 研次 千葉工業大学, 情報科学部, 教授 (00137853)
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研究分担者 |
藤田 茂 千葉工業大学, 情報科学部, 准教授 (40296322)
原 英樹 千葉工業大学, 情報科学部, 准教授 (70306398)
真部 雄介 千葉工業大学, 情報科学部, 助教 (50514783)
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キーワード | 共生 / 共認知 / エージェント / パーセプチャル / ソーシャル |
研究概要 |
共生コンピューティングは、現実空間における人間の活動と、ディジタル空間での情報処理が、常に正しく連携して動いているという利用者の感覚(共生感)を生み出すことが目標となる.利用者とシステムの間の共生感を実現するために、ユビキタス環境で活動する利用者の状況を見守り、利用者の意図を認識し、利用者の個性と状況に適したサービスを提供することにより、利用者の安心感と満足感を実現する共認知機能が重要となる.平成20年度は、以下の3項目の研究を行った.(1)共生コンピューティングモデルの定式化:コンピュータ技術の揺籃期のリーダの一人であるLickliderは、1960年に人間とコンピュータの共生という概念を提唱している.本研究では、これをさらに自然環境と情報環境をユビキタス技術で強く接続し、その環境で人間と情報資源がパートナーの意識を持つ、人間・エージェントの共生という概念を提唱し、この人間とエージェントが自然環境と情報環境の中で共生する場を、人間・エージェント共生空間と呼び、この共生空間を実現する技術を共生コンピューティングと定義した.次に共生コンピューティングの技術要素として、共認知機能、パーセプチャル機能、ソーシャル機能の概念を提唱した.(2)共認知モデルの定式化:共認知モデルは、次の三つの機能から構成される.(a)Location Awareness機能(b)行動・意図認知機能(c)対話表現機能により構成される.共認知モデルを、これらの機能とユビキタス環境での利用者との相互作用により定式化した.(3)最後に、共認知モデルを設計し試作するために必要なパーセプチャル機能(知覚機能)とソーシャル機能(社会性機能)の設計を行った.平成21年度は、本年度行った共認知モデルを実現するための共認知機能の設計と、パーセプチャル機能とソーシャル機能の試作を行う予定である.
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