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情報システムの重要な形態として、対等なプロセス(ピア(peer))から構成されるpeer-to-peer(P2P)型モデルがある。P2Pシステムは、開放性と、大規模性、自律性を特徴とする分散システムである。本研究では、こうしたP2Pシステムのモデルとピア間の協調動作方式について考察を行なうものである。本研究課題では、完全分散型の大規模P2Pシステムで、各ピアが、他のビアをどのように信用するかについて、人間関係の考察をもとに議論し定式化することを目的としている。人間観の振舞いをいかに定式化し、コンピュータに取り組んでいくかが主要なテーマとなる。本研究は、flooding等の種々のアルゴリズムにより発見された目標オブジェクトを操作するためにアクセス権のあるピアを発見しアクセス権を獲得するかについて議論している。知人ピアの信用可能性(trustworthingess)の評価方法としては、Webのランク付けの中で議論されている。しかしながら、誤った評判も取り入れられてしまう危険性がある。これに対して、本研究では、信用可能な知人ピアの評価のみを取り入れることにより、誤ったまたは古い評価を除外する方式を考案し評価を行った。さらに、知人ピアについて自分で得た信用可能性と他のピアの信用可能性が異なっていることがある。このとき、自分の信用可能性に自信をもてるかどうかが重要となる。本研究では、知人ピアとの更新時間、重新頻度をもとに自信度を求める方式を研究した。また、ピア間の合意形成過程に信用可能性を適用し、通信メッセージ数を減少し有効に合意を行える方式を考案した。
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