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2009 年度 実績報告書

超大規模シミュレーションデータの写実的可視化

研究課題

研究課題/領域番号 20500108
研究機関独立行政法人海洋研究開発機構

研究代表者

荒木 文明  独立行政法人海洋研究開発機構, 地球シミュレータセンター, グループリーダー (90359224)

キーワード可視化 / コンピュータグラフィックス / 写実的表現 / 大規模シミュレーション / 雲形成 / 大気放射 / 並列処理
研究概要

大規模シミュレーションに対するリアリティを主眼とした大規模可視化実現へ向けての基礎技術研究として、ここでは地球シミュレータセンターで開発された超水滴と呼ばれる計算概念に基づく積雲形成シミュレーションによる大容量超水滴データを用い、研究成果の社会への発信を念頭に置いた写実的可視化手法の研究開発を実施する。
平成20年度には、大容量超水滴データを効率よく写実的に可視化するための手法として、太陽から降り注ぐ光を追跡する第1の過程と雲によって散乱された光を描画に利用する第2の過程に分けた2段階手法を採用し、各過程を実現させるための分散並列コードの基本部分の開発および可視化実験を行った。本手法では、第1の過程を実行した後、各散乱点での光の入射方向やエネルギーフラックスなどの情報をデータとして出力し、第2の過程ではこのデータを再利用して視点に集まる放射輝度を推定し描画を実行する。そのため、描画したいシーンの視点を変化させるごとに何度も太陽光の追跡を繰り返すという必要がなく、トータルの計算コストの低減には有効であった。しかし、個々の過程内部の処理については、水滴の散乱特性を導出するためのMie散乱計算処理およびそれを用いたモンテカルロ法などの高負荷な処理が各所に存在し、それら高速化が極めて深刻な課題となっていた。
平成21年度は、それぞれの過程でのプログラムコードに対して、コードの高速化に向けた改良(Mie散乱特性のルックアップテーブルの適用、バンディングボリュームによる格子探索の高速化など)を行った。またリアリティの高い画像合成を目指し、太陽光スペクトルを考慮した波長ごとの計算手法とそれに基づく画像合成手法について検討した。そしてこれまでの知見をまとめ総見直しをするために、現在プログラムデザイン全体の再構築作業に取り掛かっている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 総説:地球シミュレータセンター2009

    • 著者名/発表者名
      渡邉國彦
    • 雑誌名

      JAMSTEC Report of Research and Development Vol.9, No.1

      ページ: 75-135

    • 査読あり
  • [学会発表] Realistic visualization of a cumulus cloud and rainfall based on the cloud formation simulation with the super-droplet method2009

    • 著者名/発表者名
      荒木文明
    • 学会等名
      Japan-Klorea CFD Workshop 2009(日韓CFDワークショップ2009)/第23回数値流体力学シンポジウム
    • 発表場所
      仙台市民会館
    • 年月日
      2009-12-16

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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