1、高速分散逆シミュレーションエンジンの開発 グリッド計算機環境で実行可能な、実数値遺伝的アルゴリズムを用いた逆シミュレーションエンジンの開発を行い、その高速性を検証した。 2、エージェントシミュレーションモデルの実装 歴史学の事例を用いて、比較的大規模なエージェントシミュレーションモデルの実装を行った。歴史における実際の時系列データと、シミュレーションとの一致を1で開発した高速分散逆シミュレーションエンジンを用いて実験を行い、本手法の有効性を検証した。 3、ワークフロー抽出手法の開発 最新の研究成果であるXCSと呼ばれる学習分類子手法をベースに、扱えるデータを実数値化する開発を行った。また、データと結果が事前には決定できない問題への対応も行い、実数値アソシエーションルール発見手法の提案を行った。これらの研究の結果、従来は対処することが困難であった、プロセスデータにおける実数値を用いたワークフロー形式での知識発見手法の適用可能性を示した。 4、プロセスデータにおける逆シミュレーション手法の検証 バイオプラントにおける反応系プロセスデータに対して本手法を用い、熟練者の技能・知識発見を試みた。その結果、従来は発見ができなかったプロセス状態異常時の対処法をワークフロー形式で発見することができた。
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