研究概要 |
今年度の実施計画に基づいて実施した研究の成果は以下のとおりである. (1)知識創造支援機能の構成法の研究 文字列長を初めとして文字列パターン上に配置される文字に,「ゆらぎ」があるため,文字列パターンを正規表現や確率的表現でとらえることが重要である.今年度は,正規表現の文字列パターンを抽出するには,トップダウンやボトムアップによる探索技術が重要であり,抽出精度向上や計算時間短縮の工夫が重要であることが分かった.その他,時系列データや空間座標系列データなどに必要な基本技術ついても調査を行った. (2)知識創造支援処理の効率化の研究 文字列データベースからの規則性抽出や近似的検索などに重要なサフィックス木について調査を行った.また,サフィックス木を索引構造とするためには,メモリー上の実装技術を分散並列環境でディスク上への実装技術へ展開することが重要であることが分かった. (3)知識創造過程におけるコミュニケーションの成立を支援する方法の研究 さまざまな形態のコミュニケーションの成立を支援するために有用と思われる情報機器やソーシャルネットワークの分析に重要なアルゴリズムについて調査を行った. (4)知識創造支援機能を応用する方法の研究 プログユーザ等に対する情報推薦サービス,大学図書館などの情報サービスについて調査を行った.応用を意図した調査については,引き続き来年度以降も実施して行く予定である.
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