研究概要 |
本年度は,インタラクティブ遺伝的アルゴリズム(対話型遺伝的アルゴリズム)の多目的モデルへの適用において下記の4点の検討および開発を行った. 1)多目的遺伝的アルゴリズムのインタフェースおよび適合度の検討:これまで複数の目的関数を陽に取り扱った対話型遺伝的アルゴリズムの研究はほとんど行われていない.まず,解候補の表示方法について検討し,得られているパレート解集合を陽に取り扱う手法を検討した.また,探索のステップ間で適合度値の絶対的評価が異なるため,スケーリングを行うことにより絶対的評価を近づける方法を提案した.これらの結果は21年度の国際会議および論文などで発表する予定である. 2)対話型遺伝的アルゴリズムにおける多峰性関数に適した交叉手法の開発:人間の嗜好のランドスケープは単峰性ではなく,多峰性であると考えられる.これに適した交叉手法を開発した. 3)対話型遺伝的アルゴリズムにおける汎用的な問題に対する設計変数の自動生成手法の開発:対話型遺伝的アルゴリズムのシステム構築において,大きな問題となるのが,対象問題の設計変数空間を一から構築する必要があることである.これは実用化においては障害となる.ウェブ上の情報から対象問題の設計変数空間を自動的に抽出する手法を提案した. 4)対話型遺伝的アルゴリズムを利用したシステム構築:浴衣のデザインやサインオンの生成に対話型遺伝的アルゴリズムを利用するシステムを構築した.
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