研究概要 |
「移動の時系列によるユーザ分類」:位置測位技術の普及と高度化により一度に多量の移動軌跡データを取得することが可能となっている.それに伴い,移動軌跡データから有用な情報や知識の取得を行うデータマイニングの技術が重要視されており,移動軌跡の分類や行動の意味づけを行う研究が従来から行われている.本研究では,座標分布と遷移確率に基づいた比較手法に着目する.前者では各軌跡の特徴に合わせた状態群の定義方法を,後者では異なる状態群同士の比較方法を提案した.Quake IIとAngel Love Onlineの軌跡データを用いた実験により,提案手法の優位性を確認した. 「行動の頻度,種類,時間間隔によるボット発見」:BOTとはキャラクターの行動をパターン化し自動行動させるためのツールである.また,チートとはキャラクターの行動の限界を超えた動きをさせるためクライアントプログラムのデータを改造することである.このような不正行為は他のプレイヤーに対して公平性を失わせる.そこで,本研究では多くのMMORPGで利用されているログデータからアクションの頻度,種類,時間間隔を利用しBOTやチート行為を発見する手法を提案しその有効性を家訓んした. 「アクセスパターンによるユーザーの退会パターン予測」:オンラインゲームを運営する上でユーザーがゲームを休止・継続することを予測することは,収益の予測やサーバーの管理などをする上で重要である.本研究では,ユーザーがゲームをログアウトしてから再びログインする実での再訪問間隔に着目し休止・継続するユーザーの判別を行い,その際に出来る休止データと継続データの不均一問題を解消した.
|