研究課題
21年度は、日本語の様相表現、否定表現および条件表現等、「確実性に関わる文脈」を作り出す表現についての統語的・意味的記述を詳細化し、仕様の第二版を作成し、コーパスの構築を開始した。新たな仕様は、アノテーション仕様第一版を用いたテストセット構築に伴い生じた諸問題の解決、およびより精密かつ一貫性のあるアノテーションを目指し、設計したものである。その中で特に重要となったのが、様相表現、特にその一種である認識的推量表現の、言語学的テストに基づいた下位分類と、その成果を一部利用した条件表現の下位分類である。また、上記の理論的成果に基づき、アノテーション対象の命題を分類するオントロジーも新たに作成した。また、スコープのアノテーションについては、既実現・未実現のイベントの区別を行うため、時間情報を新たに追加した。21年度の成果の特に言語学的な側面については、議論をまとめたものを現在論文誌に投稿中であり、また本研究のアプローチの概要および新しいアノテーション仕様の全体像については、22年度の人工知能学会での発表に採択されている。現在、新たな仕様に基づくコーパスの作成を開始している。また、韓国語の分析については、上記の日本語の様相表現の分類に用いた言語学的な手法を、韓国語の様相表現にも適用できるか現在検討中である
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