今年度夏期の観測実験への適用を想定し、無人ヘリコプター搭載型ハイパースペクトル取得系の耐衝撃、耐振動性の改善を目的に、耐震性に優れた制御系の選定、購入および耐衝撃・耐震性を考慮した取得系の設計をおこなった。省電力化および整備の容易さを考慮して、制御系はSSD搭載ラップトップPCおよび外付け拡張シャーシの組み合わせを採用した。また、ヘリコプター運用時における搭載センサ系の振動・衝撃情報を計測するため、加速度センサ系の選定をおこなった。 今夏の観測で取得されるデータの精度検証および解析を想定し、スペクトロメータにより収集したハイパースペクトルデータに基づく葉色および葉面積指数推定法の検討をおこなった。また、無人ヘリコプターの適用可能性を考慮して、現在東北地方を中心に大きな被害の発生しているナラ枯れ検出のための指標作成をおこなった。さらに、取得データの高精度化のため、ヘリコプター搭載型センサで検出可能な面積の標準反射板を作成し、その双方向反射率分布(BRDF)の解析をおこなった。これらの解析・推定を実施するために、大容量ストレージの購入、およびデータ処理用ソフトウェア(MATLAB等)の整備およびをおこなった。 無線干渉等の無線制御技術に関しては、無線干渉等の危険を伴うことから、安全面を考慮し、今夏の観測においてセンサ系の耐衝撃・耐震化および高精度データ取得が実現された後に実施することとした。
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