照明条件等が異なる媒体間の"対応する色再現"を自動的に実現するための二つの技術について、研究を行なった。 第一に、画像に対し、不完全なセグメンテーションと二色性反射モデルとを用いて、ロバストに光源の色度を推定することに成功した。この技術は、画像が人工的な物体を撮像したものであるとき特に有効である。 第二に、異なる白色に調整された二つのディスプレイ間での、画像に対する色覚の不完全順応係数の一定性・対称性について実験を行なった。8種類の白色の組み合わせについての実験では、不完全順応係数は一定でも対称でもなく、両者の色温度の低い方に近く順応するという興味ある結果が得られた。
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