昨年度に引き続き、本システム用に開発したイメージセンサを用いた、画像処理ボードについて検討した。また、他の車両との追突を回避するために、画像中から車両の位置を検出する手法について検討した。主な検討項目は以下の通りである。 ●車載用カメラシステムの開発 昨年度検討した画像処理ボードについて、メモリなどの部品実装について再度設計見直しを行った。その際、センサ間の距離(基線長)を調整できるように三つのイメージセンサLSIを使用することにし、ボードの小型化を図った。FPGAの周辺に複数のメモリを配置させ、リアルタイム処理の実現と、その拡張が可能な構成となるように留意した。一般のボード作成サービスを用いて、画像処理ボードの製造を行った後、キャリブレーションが可能な仕組みを有する光学系を作成し、画像処理ボード上に実装した。 ●車載用カメラシステムの評価 上記で、開発したカメラシステムを、インタフェースボードを介してコンピュータに接続し、リアルタイムで画像を表示する環境を整えた。このシステムを用いて、ステレオ画像の撮像実験を行った。様々な、フレームレートでの撮像を行い、距離推定に十分な画質の画像を取得できることを確認した。 ●衝突回避のための車両検出についての検討 片側のイメージセンサで取得した画像情報から、他の車両の位置を検出し追跡する方式について検討した。 ●研究の総括 本研究のこれまでの成果とその問題点をまとめ、今後の課題とその改善方法について検討した。
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