最終年度の2010年度には、従来の位相シフトによる鏡面反射物体及び混合反射物体の密な3次元復元方法を国際会議及び国内学会で発表したと同時に、ステレオカメラと格子レーザによる疎な3次元復元手法も提案し学会発表した。 レーザはSN比が高いため、完全な鏡面反射でない混合反射物体なら、カメラで観測できる。45度回転した格子レーザ(菱形に見える)を物体に投射し、ステレオカメラで撮影する。レーザ線はルーフエッジとして抽出される。具体的には、各画素におけるヘッセ行列の最大固有値方向に沿って一次微分を調べる。一次微分がゼロを交差する画素をルーフエッジとする。さらに、精度を向上させるため、サブピクセルでルーフエッジの位置を求めた。ルーフエッジを左上向けと右上向けとに分類し、対応付けは別々に行う。ステレオ画像を平行化し、水平となるエピポーラ線に沿って対応レーザ点を探索範囲内に限定して探索する。その結果、対応点が見つかり、その3次元座標を計算できる。 密な3次元復元には多くの撮影回数が必要であるが、疎な3次元復元には1回のみで済む。本成果は、国際会議と国内学会でそれぞれ発表した。
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