研究概要 |
近年は,Flickrのような画像データベースがインターネット上に存在していること,さらにBundlerのような多数の画像から3次元点群情報を取得するソフトウェアが配布されている.そこで本年度はそれら以外に必要となる,撮影された画像に写っている対象を特定する方法,および3次元点群データを地理空間情報システム(GIS)で扱う方法に絞って研究を行った. 前者については,インターネット上の画像データベースの中から,与えられた画像と画像中の特徴量と撮影位置情報とが類似している画像を抽出することを目指した.Flickrなどの画像データベースには,タグや位置情報付きの画像が大量に存在している.これらの画像と比較することにより,与えられた画像の撮影位置や方位,撮影対象に関する情報を効率よく求めることができた. 後者については,3次元点群情報をGISで扱うことを目指した.GISは「時空間的情報を管理するためのデータベースシステム」であり,我々が開発したR-GISは,GISをロボットに利用するために,「各種センサによって獲得された各種時空間情報をGISに登録」し,「それらの情報を融合」することにより,「実世界で行動するロボットに時空間情報を提供」できるように機能拡張したものである.R-GISはロボット用のGISではあるが,そのコア技術はロボット以外にも広く利用することができる.R-GISに3次元点群情報を扱うために,点群情報を登録・管理・提供する手法,およびそれらの機能を利用するためのインタフェースを開発し,それを利用して,データの登録,およびデータの提供実験を行った.
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