• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

Scanpath理論に基づくロボットの他者動作認識のための注視機能の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20500182
研究機関東北工業大学

研究代表者

藤田 豊己  東北工業大学, 工学部, 准教授 (90293141)

キーワードロボット視覚 / 注視機能 / 他者動作認識 / Scanpath / 関心領域 / 眼球運動
研究概要

ロボットが人間や他者ロボットと知的に協調するには,他者を観察し,その動作を認識することが重要である.そのためには,連続的な動作画像からある特徴領域を注視し,その状態変化を検知する必要がある.本研究では,Scanpathと呼ばれる人間の視線走査の特性を明らかにするとともに,その知見を応用し,ロボットの他者動作認識のための注視機能を実現することを目的とする.
平成20年度は,実験用ロボットシステムの構築およびScanpath計測の基礎実験を行った.実験用ロボットシステムとして,2台の車輪型移動ロボットを使用し,一台は観察用,もう一台は動作用とした.観察用ロボットにはパン,チルト,ズーム制御が可能なカメラを搭載し,画像処理用PCに無線で送信できるようにした.画像処理PCでは画像入力ボードを用いて動画像処理を行うビジョンシステムを構築した.動作用ロボットには,5自由度マニピュレータを搭載し,対象物のピックアンドプレイス操作を可能にした。Scanpath計測の基礎実験については,構築したロボットシステムにおいて,動作ロボットが物体操作のためにハンドを動作しているシーンを観察ロボットにより記録し,その画像を被験者が観察したときの関心領域を計測し,特性を解析した.その結果,そのような動作の観察ではトップダウン的な処理が優位にはたらくことがわかった.また,ボトムアップ画像処理によるScanpath予測を行った結果,中心窩に近いサイズで高い予測性能が得られることがわかった.
本研究は,心理実験により計測された人間の注視特性を解析し,ロボットの注視機構に応用するという点に特徴があり,動作認識のための有効な手段を確立することが期待できる.他者動作認識は将来ロボットが人間と共存するために必要不可欠な機能であるため,本研究は極めて意義深い.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 作業移動ロボットの手先動作時の関心領域の特性と検出2009

    • 著者名/発表者名
      藤田豊己
    • 雑誌名

      東北工業大学紀要I理工学編 第29号

      ページ: 31-37

    • 査読あり
  • [学会発表] ロボットの他者動作理解のための関心領域の検出2009

    • 著者名/発表者名
      藤田豊己
    • 学会等名
      電子情報通信学会東北支部先端技術シンポジウム
    • 発表場所
      東北工業大学(仙台)
    • 年月日
      2009-03-16
  • [学会発表] 移動ロボットの手先動作時の関心領域特性と画像処理による検出2009

    • 著者名/発表者名
      藤田豊己
    • 学会等名
      電気通信大学大学院I Sシンポジウム第16回「Sensing and Perception」
    • 発表場所
      電気通信大学(調布)
    • 年月日
      2009-02-26
  • [学会発表] Consistency and Predictability of Visual Regions-of-Tnterest to Image Types2008

    • 著者名/発表者名
      Toyoni Fujita
    • 学会等名
      5th Asia-Pacific Conference on Vision
    • 発表場所
      Brisbane, Australia
    • 年月日
      2008-07-19

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi