研究課題
本年度は、研究目的(1)「力覚の伝達が可能なMRI対応外科手術ロボット鉗子システムの開発」に対して、以下の手順で実施した。[a]力覚の計測に使用する予定であった光ファイバー圧力センサを用いて屈曲力の測定実験を行い、センサの分解能を算出したところ、50gの分解能が達成されず、周波数解析を行うことが困難となることが判明した。[b]把持部開閉機構の再設計を行い、ワイヤを使用せずにユニバーサルジョイントで把持部開閉が行える機構を製作した。[c]光ファイバーセンサの利用が困難であり、予算的にもMRI対応外科手術ロボット鉗子の製作が厳しいため、MRI対応化は回避し、研究目的(2)「外科手術ロボット鉗子システムに対する医療ミス回避制御システムの構築」を重点的に行うこととし、以下の手順で実施した。[d]手術支援ロボットの安全性を向上させ、医師の操作ミスを回避するために、受動性理論に基づき、位置と力の両方のモーションスケーリングを行う事ができるバイラテラル制御則を一定の時間遅れが存在する遠隔操作型外科手術ロボットに対して提案し、開発した外科手術ロボット鉗子システムに適用して基礎実験を行った。また、得られた研究成果を国際学会ICCAS 2008において大学院生が公表し、Student Paper Awardを受賞した。[e]EMG測定器の納品が遅れたため、本年度は基本的な操作方法を把握するに留まった。EMG信号を用いた解析・実験に関しては、次年度以降継続して研究を行う。
すべて 2008
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)
Proc. of IEEE 5th International Symposium on Mechatronics and its Applications
ページ: 1-6
Proc. of 1st Mediterranean Conference on Intelligent Systems and Automation
ページ: 154-155
Proc. of International Conference on Control, Automation and Systems
ページ: 1657-1662