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2008 年度 実績報告書

生理・心理情報による情動の数理モデル化の試み

研究課題

研究課題/領域番号 20500191
研究機関千葉大学

研究代表者

久保 光徳  千葉大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60214996)

研究分担者 寺内 文雄  千葉大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (30261887)
青木 弘行  千葉大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20009757)
キーワード積極的快 / 消極的快 / 自発的揺動刺激 / 快感情 / 振動刺激 / 生理反応 / 心理反応 / 物理反応
研究概要

振動刺激に代表される外部刺激に対して,ヒトが示す生理反応と心理反応に着目した反応推定数理モデルの基礎的な可能性を探ることを研究全体の目的とした。本年は特に,数理モデルの定義を念頭において,その実験条件を探るために,心理反応のみではなく生理反応にも関わる「情動」の位置付けを明確にすることに重点を置き,これまでの研究より.得られた結果の見直しを行った。その中で,これまでに単に心理反応であるとしてきた「快適性」が,本研究においてモデル化しようとしている「情動」に対応するものではなく,「情動」は意識下のものであると理解する方が適切であると同時に,心理反応とも生理反応とも明確に分けることができない領域に位置されるものであることが見えてきた。つまり「情動」は,意識される「快適性」とは次元が異なり,ある外因に対して快か不快であると意識的に答えられる形のものではないことが明らかになってきた。これまでの実験においては,この意識の表層部における「快適性評価」を持って情動モデル」を定義しようと試みてきたが,その研究姿勢に大きな問題ぶあることが明らかとなった。この知見をもとに,2年目以降は実験方法を大きく変えることにより,振動環境下における情動と生理・心理反応との関係を解明することを計画している。また,情動に関する考察を進める中で,これまでの知見をもとに2編の論文を作成し,実験において得られた結果の整理を行った。これらの結果と情動の関係を結びつけてゆくことを今後の課題としている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] デジタルヒューマンによる自動車用シートの乗り心地評価2008

    • 著者名/発表者名
      久保光徳,寺内文雄,青木弘行,古沢克仁
    • 雑誌名

      日本デザイン学会論文誌デザイン学研究 55巻3号(通巻189号)

      ページ: 31-36

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The Effect of Seat and Backrest Cushions on the Vibration at the Chest for Two Physiques2008

    • 著者名/発表者名
      Mitsunori Kubo, Fumio Terauchi, and Hiroyuki Aoki
    • 雑誌名

      Bulietin of Japanese Society for the Science of Design vol.55,no.3

      ページ: 99-102

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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